マチネの終わりに
おはようございます
大人の恋愛小説
『マチネの終わりに』
紹介させていただきます
- 作者: 平野啓一郎
- 出版社/メーカー: 毎日新聞出版
- 発売日: 2016/04/08
- メディア: 単行本
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登場人物は主に4人
薪野 38歳男 ギタリスト
洋子 40歳女 ジャーナリスト
薪野に思いを寄せるマネージャー
洋子の婚約者
登場人物は皆 普通の大人の男女です
壁ドンやら押し倒すやら 動的なことは 基本しません
冷静に 周りとの距離感を保ち
行動に責任が伴うことを 理解しています
それでも 押さえられない衝動が沸き起こります
このタイミングを逃したら
しあわせになれない
たとえ 人を傷つけようとも 許されないとしても
この作品の見所とおもうのは
中盤以降
1人の押さえつけていた思いが爆発してしまった
その後です
衝動が収まって冷静になり生じる
達成感と罪悪感
そしてもう戻れないという後悔
取り返しもつかない
敵対関係ではないし 憎しみもない
むしろ魅力的
自分では愛する人をしあわせにできないという 絶望感
登場人物それぞれの 強い思いを
それでも 暖かく 静かに描かれた 素晴らしい作品です
私はこのような感想ですが
4人の誰に感情移入できるかで
まるで違った感想になる作品だと思います